■温泉分析表

1. 申請者住所: 大分県玖珠郡九重町大字湯坪字八丁原601
氏名:九州電力株式会社 八丁原発電所 所長 熊谷 岩雄
2. 源泉名:八丁原地熱 熱水
湧出地:大分県玖珠郡九重町大字湯坪字八丁原601
3. 湧出地における調査および試験成績
(イ)調査及び試験者:(社)大分県薬剤師会 検査センター 炭本 悟郎
(ロ)調査及び試験年月日:平成15年8月21日
(ハ)泉温:75.7℃(気温)26℃
(二)湧出量:測定不能
(ホ)知覚試験:無色・澄明・弱塩味・無臭
(へ)pH値:6.4(25℃)
(ト)ラドン(Rn):(測定せず)
4. 試験室における試験成績
(イ)試験者:(社)大分県薬剤師会 検査センター 宮川 昌孝 上杉 敏明
(ロ)試験終了年月日:平成15年9月5日
(ハ)知覚試験:24時間後 無色・澄明・弱塩味・無臭
(二)密度:0.9995g/cm3 (20度)
(ホ)pH値:6.6(26℃)
(へ)蒸発残留物:1.530g/kg (105℃)
5. 試料1kg中の成分 分量及び組成
1.陽イオン(カチオン)表
成分 ミリグラム
(mg)
ミリバル
(mval)
ミリバル%
リチウムイオン  Li+ 2.6 0.37 1.76
ナトリウムイオン Na+ 437.0 19.01 89.44
カリウムイオン K+ 58.6 1.50 7.05
マグネシウムイオン Mg2+ 0.6 0.05 0.23
アルミニウムイオン Al3+ 0.3 0.03 0.16
マンガンイオン Mn2+ 0.5 0.02 0.08
鉄(III)イオン Fe3+ 0.3 0.02 0.08
505.0 21.25 100.00

2.陽イオン(カチオン)表
成分 ミリグラム
(mg)
ミリバル
(mval)
ミリバル%
フッ化物イオン  F- 1.2 0.06 0.30
塩化物イオン Cl- 620.0 17.49 81.87
臭化物イオン Br- 1.7 0.02 0.10
チオ硫酸イオン S2O32- 1.2 0.02 0.10
硫酸イオン SO42- 163.0 3.39 15.89
硝酸イオン NO3- 1.8 0.03 0.14
炭酸水素イオン HCO3- 21.0 0.34 1.61
809.9 21.36 100.00


3.遊離成分
非解離成分 ミリグラム
(mg)
溶存ガス成分 ミリグラム
(mg)
メタ亜ヒ酸  HAsO2 0.0 遊離炭酸 CO2 4.4
メタケイ酸 H2SiO3 155.0 遊離硫化水素 H2S 0.0
メタホウ酸 HBO2 34.1      
189.1 4.4
溶存物質 合計(g) 1,504 成分 総計(g) 4.4

4.その他微量成分等(飲用に係る成分)

成分 ミリグラム
(mg)
総ヒ素 Asとして 0.015
総水銀 Hgとして 0.0005未満
鉛イオン Pb2+ 0.01未満
銅イオン Cu2+ 0.05未満
フッ化物イオン F- 1.2
遊離炭酸 CO2 4.4
一般細菌 /mL
大腸菌群   検出されない
KMnO4消費量   4.7
505.0
6. 泉質:
ナトリウム−塩化物泉 旧称 純食塩泉(中性 低張性 高温泉)
7. 温泉の医治効用は、その温度その他の物理的因子、科学的成分、温泉地の地勢、気候、利用者の生活状態の変化その他諸般の総合作用に対する生体反応によるもので、温泉の成分のみによって温泉の効用を確定することは困難であるが、温泉の禁忌症及び療養泉の適応症は、おおむね次のとおりである。

ア)浴用の適応症
神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進・きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性皮膚病
イ)浴用の禁忌症
  急性疾患(特に熱のある場合)・活動性の結核・悪性腫瘍・重い心臓病・呼吸不全・腎不全・出血性疾患・高度の貧血・その他一般いに病勢進行中の疾患・妊娠中(特に初期と末期)
ウ)飲用の適応症
  慢性消化器病・慢性便秘
エ)飲用の禁忌症
  腎臓病・高血圧症・その他一般にむくみのあるもの・甲状腺機能亢進症のときはヨウ素を含有する温泉を禁忌とする。
オ)浴用上の注意事項
  入浴中は安静にし、入浴後は休息をとる。
熱い温泉に急に入るとめまい等を起こすことがあるので十分注意すること。
入浴時間は、はじめ3〜10分程度が良い。
最初の数日間は、入浴回数を1日1回とし、その後は1日2〜3回までとする。
入浴をはじめて3〜7日後に「湯あたり」が現れることがある。その時は1〜2日休浴して再び入浴を続ける。
温泉治療に必要な期間は2〜3週間である。
原則として、次の疾患の者は高温浴(42℃以上)を禁忌とする。
(高度の動脈硬化症、高血圧症、心臓病)
入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さないこと。
(湯ただれを起こしやすい人は入浴後、真水で身体を洗うか、拭き取る。)
食事の直前、直後の入浴は避けることが望ましい。
飲酒しての入浴は特に注意すること。
カ)飲用上の注意事項
  飲泉療養に際しては、温泉について専門的知識を有する医師の指導を受けることが望ましい。
温泉湧出口の新鮮なものを飲用すること。
食前30分〜1時間又は空腹時に飲用すること。
(夕食後から就寝前の飲用はなるべく避ける)
強塩泉、酸性泉、含アルミニウム泉及び含鉄泉はその泉質と濃度によって減量し、又は希釈して飲用すること。
含鉄泉、放射能泉及びヒ素又はヨウ素を含有する温泉は食後飲用する。含鉄泉飲用の直後には、茶、コーヒーなどを飲まないこと。
温泉飲用の1回量は、一般に100〜200ml程度とし、その1日量はおおむね1,000mlまでが適当です。
注)飲用許可を受けなければ飲用できません。必ず飲用許可を受けてから飲用してください。
 〒879-4912大分県玖珠郡九重町大字湯坪680
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